伊予鉄道横河原線にあり、開業時の軽便鉄道から普通軌道への改軌、電化、駅の設置などの変更を経ながら原位置にある鉄道用トラスとしては現役最古であるとして、2012年に土木学会選奨土木遺産に認定された。橋長35.8メートルのイギリス型ポニー・プラット・トラスで、橋台はイギリス積みの煉瓦製2基、ワンスパンで川を渡している。昭和6年に軌道幅762ミリから1067ミリの普通サイズに改軌。昭和47年に橋上に石手川公園駅が設置された。
愛媛県松山市立花 明治25(1892)年
愛媛県松山市立花 明治25(1892)年
中江藤樹は日本陽明学の始祖で、後年「近江聖人」と称えられた江戸初期の儒学者。近江国(滋賀県)に生まれ、9歳のころ伊予国(愛媛県)に来て、成長して大洲藩家臣となり、独学で儒学を究め、徐々に好学の藩政を醸成する。その藤樹の遺徳を偲び屋敷跡があったとされる大洲高等学校内に、古い和風建築で落ち着いたたたずまいの旧邸が復元され、書院「至徳堂」と名付けられた。愛媛県指定史跡。
愛媛県大洲市大洲 昭和14(1939)年
燧灘に面し志島ヶ原を有する今治市桜井地区。菅原道真がこの地に辿り着いたことで、桜井に縁ある「志島」「綱敷」「衣干」の呼び名が生まれた歴史の舞台だ。かつての天領地で御用米を運ぶ港として栄え、廻船業の拠点地となった。廻船業者が各地を巡って漆器を販売するようになると「椀船行商」が始まり、やがて桜井漆器の産地として発展した。そして現在は海老や鯛、蟹など瀬戸内海の豊かな地魚が獲れる港町として、かつての美しい風情を残している。そんな桜井地区に残る懐かしい近代建築を集めた。
愛媛県新居浜市星越町 昭和4(1929)年