2023年5月27日土曜日

メートル棒


日露戦争当時、バルチック艦隊を迎え撃つため築かれた小島砲台と敵艦隊との距離や方位を測定するために建造された立標である。当時の日本では計量の単位に尺貫法を用いていたが、海軍は英国との関係が深かったため立標にメートル単位を刻んでいることから「メートル棒」と呼ばれた。建材は主に石灰で、先人の話では時折、小島の見張り所から探照灯で照射する姿が見えたそうだ。しかし大正5(1916)年に立標は倒壊、現存するものは復旧後のものである。その後、大正13年に小島砲台は廃止となったが、立標はそのまま残された。

愛媛県今治市波方町波方 大正時代

0 件のコメント:

コメントを投稿