2020年2月25日火曜日

岩屋寺大師堂


四国霊場45番札所の従前の岩屋寺大師堂は明治31年に焼失。再建された大師堂は、四角錐の屋根が特徴の宝形造で屋根は銅板葺き。寺院建築の伝統にとらわれず向拝柱にエンタシス、柱頭部にバラとドレーブ装飾を施すなど、細部に西洋建築の手法も取り入れた価値の高い建築物として、国の重要文化財に認定されている。まさに自然と時代の融合、近代化遺産の象徴といえる。周辺は礫岩数峰が聳え立ち、至る所に洞窟がある。

愛媛県上浮穴郡久万高原町七鳥 大正9(1920)年

2020年2月17日月曜日

赤灯台


明治35年、小島の北東250m沖に鴻ノ瀬灯標「赤燈台」が設置された。激流で、航行の多い来島海峡で75年間、海の安全を担ってきた。航路整備に伴い昭和52年に撤去、唐子浜へ移築保存され、今はのんびり沖行く船を眺めながら余生を送っている。

愛媛県今治市古国分 明治35(1902)年

2020年2月8日土曜日

山根グラウンド



別子銅山従業員の福利厚生を目的に昭和3年に完成した。工事は「作務」と呼ばれる休日勤労奉仕(ボランティア活動)により行われた。20数段もの石積みの観客席は、3万人以上を収容できる。観覧席を建設当時の姿で後世に継承していくことを主眼とした保存・活用を図っており、平成21年には有形文化財に登録された。
秋の新居浜太鼓祭りでは、このグラウンドで「かきくらべ」が開催される事でも有名。

愛媛県新居浜市角野新田町 昭和3(1928)年

2020年2月2日日曜日

二宮金次郎像台座


旧鈍川小学校(鈍川運動公園)の校庭の片隅には校長先生の呼びかけで、教師と児童が近くの河原の小石を約2.6mの高さに積み重ね、台座に「恩」の字を刻み、頂上に二宮金次郎像を置いたモニュメントがある。かつてはここも毎年春には新入生を迎えてきたが、今やもうその姿を見ることはない。登録有形文化財。

愛媛県今治市玉川町鈍川 昭和11(1936)年