2023年11月25日土曜日

旧八木亀三郎邸






日本の実業家で八木商店の経営者である八木亀三郎は、蟹缶詰の製造量日本一を誇った蟹工船のオーナーとして知られ、愛媛県で一番の高額納税者になったこともある。蟹御殿と呼ばれた店舗兼住宅は、総敷地面積1276坪(裏山回遊式庭園含む)、屋敷は床面積238坪もある広大な近代和風建築で、亀三郎の死後に売却し、平成30年からは「八木商店本店資料館」として一般公開されていたが、現在は休館している。

愛媛県今治市波止浜 大正7(1918)年

2023年11月18日土曜日

予讃線・加茂川橋梁

伊予西条~石鎚山間にかかる5連のトラスが美しい鉄道橋。250m以上もある加茂川を渡るため、予讃線では珍しい下路プラットトラス橋が用いられた。

愛媛県西条市 大正12(1923)年

2023年11月11日土曜日

旧川之石浦庄屋二宮家住宅石塀


この地域で産出される青石の自然石を鋭角に積む「落としづき」という技法で作られた、現在では新造や再現が困難な貴重なもので防火用に設置された。平成14年に国登録有形文化財に登録されている。また土蔵は文久2(1862)年に建築された旧川之石庄屋跡で、3mを超える青石の灯籠と井戸が残り、藩政時代に庄屋を務めた「二宮家」の歴史を今に伝えている。

愛媛県八幡浜市保内町川之石 江戸時代末期

2023年11月4日土曜日

旧端出場水力発電所



マイントピア別子の対岸にひっそりと佇む赤レンガの建物が、工業都市・新居浜の基盤づくりに大きな役割を果たした別子銅山の旧端出場水力発電所だ。端出場の急斜面を生かした水力発電所で、東洋一の597m落差の水圧鉄管を使用して当時世界一と言われた20㎞の海底ケーブルで四阪島製錬所まで送電を行った。煉瓦造りのモダンな建屋外部、内部には当時最新鋭だったドイツのシーメンス社製の発電機も保存されている。平成30年度から耐震補強など改修を行い、現在は一般に公開されている。国の登録有形文化財。写真は改修前。

愛媛県新居浜市立川町 明治45(1912)年