2021年8月29日日曜日

旧向灘郵便局


一見するとコンクリート造の建物ですが、実際は伝統的な和風住宅で、道路に面した外壁二面のみ洋風意匠を施した「看板建築」という手法で建てられました。トロール漁で栄える昭和初期の向灘において住民の請願によって開設されました。昭和61年まで郵便局として使用され、現在は個人宅になっているようです。

愛媛県八幡浜市向灘 昭和7(1932)年

2021年8月22日日曜日

開明学校


日本の伝統的木造建築の中に洋風のモダン建築をとりいれた擬洋風の小学校校舎。アーチ型の窓にドイツ製のガラスが使用され、文明開化に近づこうとした町民の教育に対する情熱が込められています。現在は教育資料館として、明治初期の貴重な掛図をはじめ、昭和初期にかけての資料約6000点を収蔵展示。明治・大正時代の授業が体験できる「明治の授業体験」を行っています。平成9年には国の重要文化財に指定されました。
長野県松本市の「旧開智学校」とは姉妹館交流をしています。

愛媛県西予市宇和町卯之町 明治15(1882)年

2021年8月14日土曜日

内子座


町並み保存地区近くにある純和風の木造二階建て劇場。大正天皇の即位を祝し、町の有志によって建設された。回り舞台や花道、枡席などがあり芝居や落語などが上演された。その後映画館などとして使われ、老朽化のため取り壊されそうになったが、町並み保存運動により復原。現在は町内外の芸術文化活動の拠点として活用されている。催事のないときは見学もできる。2015年に国の重要文化財に指定された。

愛媛県喜多郡内子町内子 大正5(1916)年

2021年8月7日土曜日

松山海軍航空基地の掩体壕


掩体壕は太平洋戦争末期、全国の飛行場周辺に作られていた軍用機の格納庫。松山では現在の松山空港周辺に63基が作られたが、多くは戦後取り壊され、現在は南吉田町にコンクリート造の3基のみが残っている。市民らの活動が実り、平成30(2018)年5月に最も完全な形で残されていた一基が文化財に登録された。

愛媛県松山市南吉田町 昭和18(1943)~昭和19(1944)年