岡村島・旧迎賓館

島の迎賓館として大正時代に建てられた。石灰業で栄えた隣の小大下島を訪れた企業の要人たちをもてなした建物で、古びて倉庫になっていたのをリノベーションして、現在は「関前食堂」として使われている。岡村港の目の前にあり、情緒たっぷりの小さな離島の雰囲気を味わうことができる。

愛媛県今治市関前岡村 　大正時代

樋口虎若邸

樋口虎若は明治5年生まれ。明治27年第三高等中学校医学部を卒業、28年に陸軍三等軍医となり、33年には宇和島広小路に耳鼻咽喉科医院を開業した。宇和島市会議員、北宇和郡会議員などを経て、昭和13年に第7代宇和島市長に就任。この邸宅は樋口虎若が隠居するために建てたという。明治維新以降この界隈には多くのモダンな洋館が建てられ、最後まで残ったこの邸宅も2018年に取り壊された。

愛媛県宇和島市京町　大正15(1926)年

北伊予駅

JR予讃線の松山駅～南郡中駅（現・伊予市駅）間の開業と同時に設置された。駅名は当時の北伊予村に由来する。

愛媛県伊予郡松前町　昭和5（1930）年

旧松山地方法務局 大三島出張所

大山祇神社参道に建つ「大三島みんなの家」は昭和58年まで使用された旧法務局を、建築家伊東豊雄さんの私塾「伊東建築塾」の塾生と地元住民や高校生とで改装したもので、素朴な木造の外観を活かした文化交流施設として蘇った。大三島の葡萄から作ったワインや、旬の食材を用いたカフェメニューを楽しめるほか、ワークショップやイベントなどを開催しており、島を散策する合間に気軽に立ち寄れる。※写真は改修前

愛媛県今治市大三島町宮浦　昭和11（1936）年

星越トンネル

開通当時、端出場からの下部鉄道は星越山から惣開まで運行していたが、星越山は急勾配で鉱車を引いた列車が時々登り切れず立往生した。そのため貨車を半分切り離して山を越し、引き返して残りを運搬することもあった。この難題を打開するため星越トンネルを掘削することになり、時の逓信大臣・原敬に申請、明治37年頃開通した。昭和42年廃止。

新居浜市王子町　明治37（1904）年頃