愛媛県庁

昭和4年、鉄筋コンクリート造3階建、設計は木子七郎。ヨーロッパの庁舎を思わせる愛媛県を代表する建築物です。正面玄関の車寄せと1階部分は御影石張り、その他の外壁はすべて人造石洗い出し仕上げで、中央部の銅板葺ドームが印象的です。洋風建築でありながら、どこか和の美しさを醸し出している、そんな建物です。

愛媛県松山市一番町4丁目　昭和4（1929 ）年

今治市時報塔

今治城本丸西隅櫓に市制施行を記念して建てられた時報塔が残っています。戦時中は空襲警報に使われましたが、現在は使われていません。その隣には大正11年、昭和天皇が皇太子時代に今治を視察された時の行啓記念碑（建立は昭和4年）が並んで建っています。なお今治市関前にも昭和12年に建てられた時報塔の台座が現存しています。

愛媛県今治市通町3丁目（今治城）　大正9（1920）年

今治西高校 旧生徒自習図書館

愛媛県立今治西高等学校正門左の旧生徒自習図書館は、大正14年の放火による校舎焼失後、寄付によって建てられた校内に残る一番古い建物。図書館として多くの同窓生たちに親しまれてきたが、昭和55年に新しい図書館ができたため資料館として活用されてきた。創立百周年を記念して学校所蔵の美術品などを展示し、観賞してもらえるスペースとして外観は当時の面影を保ちつつ内部を改装、現在は主に美術展などに使われている。

愛媛県今治市中日吉町3丁目　昭和元（1926）年

今治ラヂウム温泉

三角屋根にレンガ煙突、趣のあるモダンな外観。浴室は開放感のある八角形のドーム天井、脱衣場も浴場もすべてがレトロ…まるで昭和初期にタイムスリップしたかのような気分になれる。大正時代、創業者がこの一帯に映画館や飲食店を作り、庶民でも気楽に遊べる歓楽街として繁栄した。1階が銭湯、2階がダンスホールで、当時は今治のランドマーク的存在だった。戦時中は軍の郷土防衛本部が置かれたが奇跡的に戦災を免れた。今も階段踊り場にその当時の無線機が残っている。平成26年3月末より浴場は休業、現在は閉館している。平成28年に本館が国の登録有形文化財に登録された。

愛媛県今治市共栄町4丁目　大正8（1919）年